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イナズマン 全3巻

イナズマン



週刊少年サンデー1973年8月~1974年9月まで連載。

TVの特撮版はみてたけど、マンガの方はパラパラっと数ページを読んだ記憶がかすかにあるくらい。

漫画版→風田サブロウ(中学生(学年不明))
 特撮版→渡五郎(大学三年生)

●サナギマン→イナズマンの2段変身
 漫画版でも基本的に同じ変身をするが、「剛力招来」「超力招来」という掛け声はない。
 また超能力バトルの際にイナズマンに変身しないことも多い(イナズマン形態だと強力な電撃を使えるという程度で、別に変身しなくても超能力を駆使できる)

●ライジンゴー
 漫画版には登場せず。まあ中学生だし…

●主人公の(実)母
 特撮版同様、漫画版にも登場する。ただしバラバンバラには変身しない。
 特撮版では、五郎の母親としては若すぎるような印象だったが、中学生のサブロウを産んだ年齢ならばしっくり来る。

●デザイン



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物語は大きく3つに分けられる。

<A:覚醒パート>

生来のカンの良さで、特に努力しなくても勉強もできればケンカも強い中学生・風田サブロウ。本人は自覚していなかったが、それこそが超能力の素質の表れだった。
バンバ率いる新人類帝国打倒を目指してエスパーをスカウト中の「少年同盟」の一員・リオンはサブロウに目を付け、危機に陥らせて超能力を覚醒させるために猫モンスターと化して襲い掛かる。
その戦いの中でサブロウは期待通りに覚醒。その際に、覚醒・成長の比喩のつもりでリオンが繰り返した
「サナギから蝶に」
という言葉を真に受けてしまったために、サナギマン→イナズマンへの2段階変身を遂げる。
サブロウは少年同盟の基地に案内され、指導者・サラーから新人類帝国の脅威と自らの力について知らされる。

一方、サブロウの通う中学校の女性教師、小巻先生もまた新人類帝国側のエスパーだった。以前からサブロウがエスパーであることを察知し、催眠術など強力なESPを駆使してバトルを繰り広げる。

VS小巻先生との戦いの終局から、御子神率いる桜山高校ESP4人衆との戦いにシフト。
最初に戦う揮大坊玲次郎は途中でサブロウの仲間になり、メンバーの一人コング大王も続いて同調。最終的にリーダーの御子神とのバトルになる。
サブロウの実母との出会いと戦いもこの中で描かれる。

「少年同盟」は、石森過去作品「少年同盟」のカメオ出演(サブロウのコスチュームも共通している)。
「風田サブロウ」は、ご存知「ミュータント・サブ」の主人公名からだろう。もっとも、昔の少年誌的いい子ちゃんな性格が強く出ているサブに比べると、サブロウの調子のいい軽みは「怪人同盟」の小政竜二により近いと思う。家業も魚屋だし。
サブロウへの力試しと覚醒、召集などの過程は、各所で指摘されている通り、かなり「幻魔大戦」を思わせるものがある。リオンもちょっとプリンセスルーナっぽくていいキャラなのだが、序盤以降ほとんど出てこないのが残念。
(サブロウもミヨッペもけっこう大人っぽくて色気があるので、最初高校生だと思い込んでいた…)

このパートは、「幻魔大戦」風の展開に少しオカルト風味を加え、さらに「怪人同盟」のような生活感・日常感を前面に出した攻勢となっており、なかなかバランスがいい。
事件のほとんどが家の近くや学校などで起き、日常生活に足を付けたまま異能者バトルに突入し、また復帰する構図。こうした生活感描写は、石森作品では序盤以外にはすっ飛ばされてしまう(スケールがでっかくなってしまって)ことが多いので貴重かもしれない。
その日常感の演出に一役も二役も買っているのが、隣に住む幼馴染で同級生のミヨッペ。やたらと捕らえられたり、変に脱がされるお色気担当(当時の編集部からの要請か?)ということを差し引いても、当時の中学生とは思えないほどエロくてキュートな女の子なのだが、サブロウのことが何かと気になっていて、お互いの二階の部屋を、屋根瓦を伝って行ったり来たりする。
夏には瓦が焼けているので、うっかり裸足で乗ってしまい「アチチッ」と飛び上がったりと、そういう細かいリアリティが実によろしい。
「イナズマン」では、サブロウの家がバトルの舞台になったり、屋根に出て物思いにふけるシーンなどが多く、「イナズマンといえば屋根瓦」と語る石森ファンが多いのも実に頷ける話だ。

サブロウもまた、適度にスケベだったりと、70年代的な「等身大感」の演出に成功しており、生活感とバランスにおいて、個人的にはこのパートが一番好きかも。

個人的には、揮大坊くんのキャラクターがなかなかよろしい。こういう仲間に転ぶキャラクターが好きだからとか、顔がジェットだからとか、髪型が(「ゲッターロボ」の)初期の隼人みたいだからとかまあ色々あるけれども、何よりも学ランの下にフンドシというアナクロな不意打ちにやられた。

イナズマン02

特撮版では、ロボット刑事やキカイダーに共通する「楕円状の泣き目」型だが、漫画版ではむしろ「桃の種状のつり目」。
また、額のくるくる(蝶の口の部分)が目立ち、フォルム的にも生々しさのある「蝶男」という感じが強調されている。


イナズマン01
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