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虎の牙 (下)

虎の牙 (下) (アルセーヌ・ルパン全集 (13))虎の牙 (下) (アルセーヌ・ルパン全集 (13))
(1983/01)
モーリス=ルブラン

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「虎の牙は1914年に英訳版が本国フランスにさきがけアメリカで刊行。フランス語版の発表は1920年。この間にルブランは『金三角』『三十棺桶島』を発表しているので、「虎の牙」はそれより後の第一次大戦終結後の物語に変更された。ツジツマを合わせるため一部に加筆・修正が行われているのものの、「金三角」で大統領だったバラングレーが総理大臣に戻っていたり、若干おかしな箇所が見られる。ただし、ルブランが最初に書いた「原型」である英訳版「The Teeth of The Tiger」と、はじめての完訳本といえる偕成社版とではほとんど違いはないらしい。

 「虎の牙」本文中の年代の明記が、密室内で次々と現れるフォービルの手紙に書かれていて、「虎の牙」は1919年4月から5月にかけての事件ということで、ルパン45歳の冒険ということになる(実(厳密には修正漏れによる設定の矛盾あり)。特捜班ビクトール」以降が「虎の牙」』より後の年代の物語になり、その前年に出た「虎の牙」普及版のラストはルパンが引退をやめて再び冒険に乗り出したかのように変更されている。創元推理文庫版はこちらを採用。自分が持ってる偕成社版では、ラストでルパンがドン・ルイス=ペレンナとして本作のヒロイン?フロランスと結婚して隠居生活を決意。これがルパン最後の冒険談となる予定だった・・と思われる。

結局ルブランは「虎の牙」以降もルパン・シリーズを延々執筆したわけだけど、「オルヌカン城の謎」や「金三角」よりも前に書かれただけあって、内容はとても充実している。第二部で一番楽しめるのはは、途中で明かされるフォービル技師の死の謎解きで、その後のクライマックスの犯人追いかけは、ミステリーというより冒険小説。それまでまったく手がかりもなく、いきなり最後に出てくる真犯人は唐突という気がするけど、それはそれで楽しめるし、上下2巻という長い分量に見合うだけの質は伴った作品だと思う。




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虎の牙 (上)

虎の牙 (上) (アルセーヌ・ルパン全集 (12))虎の牙 (上) (アルセーヌ・ルパン全集 (12))
(1982/01)
モーリス=ルブラン

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「813」を除くとルパンシリーズで一番長い作品。偕成社の版だと上下巻、きれいに第一部と第二部に分かれている。上巻に第一部を収録。ルパンがドン・ルイス・ペレンナを名乗った第一次世界大戦三部作の後に続く作品で、ここでもペレンナの名前を使っている。

二億フランの遺産をめぐって親類縁者たちが巻き起こす血なまぐさい事件・・というと横溝正史が思い浮かぶけど、金田一孝介シリーズ第一作「本陣殺人事件」(未読)はどうやらこの作品が元ネタになってるらしい。それだけでも評価されてしかるべき?

人間関係が複雑でそれを把握するのに手間どるのに四苦八苦させられた。ただしそれをクリア出来ば、かなり面白(くなり)そう。上巻は主人公が窮地に陥り、サブキャラの三人にも危機が・・さらにいくつもの謎が残ったまま「さてどうするか?」ってところで下巻に続く。

実はこの「虎の牙」前に読んだときの内容を覚えてない。ルパン・シリーズの中でも屈指の名作・・みたいな紹介を何かで見ていて、それほどでもないんじゃないかなぁ、といった記憶があるくらい。もっとも、そのおかげでまたゼロから楽しめるともいえるけど。作中で過去のエピソードがいろいろ語られるのはいいとして、「813」を読む前にこっちを読んじゃうと、「813」がみごとにネタバレしてしまう。一般的ルパン・シリーズの最高傑作「813」のクライマックスで明かされる犯人の名前を、平気で何度も出すのはどうかと思うんだけど。。。


ちなみにこの「虎の牙」は、もともとはアメリカ映画の原作として第二次世界大戦前に執筆されたらしい。映画ではアメリカが舞台になっていて、怪盗ルパンは死んだと思われているがアメリカで静かに暮らしている、という設定。名前はドン・ルイスではなくポール=セルニーヌ公爵。原作のコスモ=モーニントンとフォービルはいっしょくたにされてセルニーヌの友人ヘンリー=フォーブスとなっており、このフォーブスが「自分が何者かに殺される」とおびえ、セルニーヌとマズルー(ニューヨーク市警の刑事となっているが元ルパンの部下であるのは同じ)が警護していたにも関わらず殺されてしまう。そしてフォーブスの妻マリーに疑いがかかり…と大まかには原作と同じ展開。

映画の方は大戦後の1919年になってようやく完成・公開されたものの、現存していない模様。仮に今後どこかで発掘されたとしても、需要は少ないだろうし見れる可能性はほとんどないんじゃないかな。




ドラゴン危機一発 THE BIG BOSS

ドラゴン危機一発 [DVD]ドラゴン危機一発 [DVD]
(2004/02/06)
ブルース・リーマリア・イー

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1971年香港製作。もともとはジェームズ・ティエンを主役に据えた作品で、リーは準主役だったのが、途中でリーの圧倒的なインパクトに、主役が変更となった。ブルース・リーが初めて大暴れするまで約40分!と、他の作品に比べてやたら遅いのは、そういった事情による。前半のジェームズ・ティエンと、リー(ほとんど活躍しない)の動きを比べれば、その差は歴然で、どう見てもティエンは主人公の引き立て役にしか見えない。途中で殺されて、氷付けにされる(哀れ)のもいたし方ないところ。

いかにもいい加減な制作環境というイメージがある香港映画らしいけど、撮影1週間前になってもシナリオすらできていなかったし、監督も決まっていなければ、台本もなかった w( ̄△ ̄;)w 
ブルース・リーが制作途中で主役に抜擢されたのは、大英断というより、なりゆきだったわけだけど、これが後にリーの売り文句のひとつとなったのも事実。

リーと並んでこの作品で光っているのが、ちょびっとしか出てこないノラ・ミャオ。あきらかにヒロインのマリア・イー よりも魅力的。必然的というか、この後の2作では堂々ヒロインの座を獲得した。

この作品を初めてみたのは中学生の頃にTVで放送されたときで、確か「死亡遊戯」の公開にあわせて、ブルース・リーの特集みたいなのをやってたんじゃないかな。「ドラゴンへの道」「ドラゴン怒りの鉄拳」に比べると、ちょっと落ちるかなって感想だった・・・はず。小学生の低学年の頃に「燃えよドラゴン」が公開されてるので、その頃からブルース・リーのイメージは、怪鳥音を発しながらヌンチャクを振り回す筋肉質の人としてインプットされてたので、これがブルース・リーなんだ!っていうのはあったと思う(あんまり覚えてない)。

数年前にDVDにコピーしてから、何回か見直してるけど、映画としては明らかにB級。屋台の饅頭をタダ食いしようとしたチンピラ相手に「貴様ら、饅頭代を払え!」と些細な理由で即カンフー格闘場面に突入したり、クライマックスでは、大邸宅の庭で血で血を洗うような凄惨な格闘が繰り広げられてるのに、背景に目をやると表の通りに車がのんびり走ってたり・・・

ただしブルース・リーのオーラだけは絶品!というか、リー以外のキャストのアクションがあまりにヘボいので、彼のキレのいい動きと力の入った表情だけが浮いて見える。まさにブルース・リーの魅力だけでここまで引っ張ったような感じ。結果としてこの作品では香港では、当時の映画興行記録を更新する大ヒットとなったのもうなずける。


ブルース・リーのDVDレンタル→



カリオストロの復讐

カリオストロの復讐 (アルセーヌ・ルパン全集 (24))カリオストロの復讐 (アルセーヌ・ルパン全集 (24))
(1983/01)
モーリス=ルブラン

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「アルセーヌ・ルパンの数十億」「アルセーヌ・ルパン最後の恋」の二編が発見されるまでは、これがルパン作品の最終エピソード扱いだった。タイトルのわりに地味な内容だけど、サスペンス・ドラマ風の展開が実に味わい深くて、作者の晩年の作品の中では、なかなかの佳作だと思う。前半三分の一くらいまでは登場人物がそれほど多くないわりに、人間関係が複雑でけっこう分かりにくい。それが後半に解決に向かうあたりは実にうまく話が練られてて、久しぶりにストーリーを堪能できた(読むのは二度目なんだけど、ほとんど内容を忘れてたし)。

カリオストロ伯爵夫人は本作に登場しない。50に手が届くほどの年齢となったルパンの前に「カリオストロ伯爵夫人」のラストで誘拐された子供かもしれない青年が現れる。しかし、彼はリオストロ伯爵夫人に殺人鬼として育てられた可能性があり、アルセーヌ・ルパンは苦悩する。果たして彼は本当に息子なのか?そして殺人鬼なのか?ただし本作でストーリーの中心となるのは、ルパンではなく4人の若者たち。殺人事件の謎の解明が、あくまでも話の本筋となっている。

本作には「赤い数珠」の主人公だったルースラン予審判事が脇役で登場。それ以外にも過去の作品から、登場人物やエピソードの引用が多数ある。冒頭でアルセーヌ・ルパンが自ら「カリオストロとの対決が恐らく自分の最後の冒険になるだろう」と独白するくだりがあるとおり、作者が本作を四半世紀にわたる長い「ルパン・シリーズ」の最終章と考えて執筆したのはほぼ間違いないはず。にもかかわらず続編を二冊も執筆していたわけだけど、「アルセーヌ・ルパンの数十億」(翻訳タイトルは「ルパン最後の事件」)は、その昔、冒頭を読んだだけであまりにつまらなそうだったため、今のところ未読。「アルセーヌ・ルパン最後の恋」もあんまり期待できなさそう(というか翻訳がでるかも怪しい)。作者のルブランは晩年、「私がルパンを書くのではなく、ルパンが私に書かせているのだ」と言っていたそうで、晩年にはルパンに命を狙われているので保護して欲しいと警察に申し出たりもしたらしい(ほんとに警官がが警護にあたったとか!)。そんな事情もあってか、残念ながら?本作をもってルパン・シリーズの有終の美とはならなかった次第。。。




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