女探偵ドロテ

女探偵ドロテ-s

著:モーリス・ルブラン
訳:長島良三
偕成社:1986年12月初版、381ページ

原題:Dorothée, danseuse de corde
初出:1923年1月「ル・ジュルナル」紙連載
単行本化:1923年8月

【ストーリー】
戦災孤児の少年たちを集めた小さなサーカス団を率いて、各地を旅する綱渡りが得意な踊り子のドロテ。父親が死の直前に口にした「ロボレー」と同じ名前の城を訪れたドロテは、そこで「In Robore Fortuna」という謎のラテン語が書かれたメダルの存在を知る。そのメダルはドロテたちの先祖の侯爵が残した莫大な財宝の隠し場所の手がかりだったのだ。明晰な推理力で謎を解いていくドロテに、財宝を狙う怪人物の魔の手が迫る。200年後の復活を予告して眠りについた侯爵の遺言、家伝のメダルを手に世界各地から集まって来た侯爵の子孫たちとがからみあい、ドロテと少年たちの大冒険が展開される。

【解説】
「八点鐘」に続いて発表された作品で、時期的にも冒険小説として見事な仕上がりとなっている。フランスに伝わる財宝のありかを示す4つの言葉のうちのひとつがテーマで、残りの3つは「カリオストロ伯爵夫人」「奇岩城」「三十棺桶島」でアルセーヌ・ルパンが謎を解いている。なので世界観的にルパン・シリーズとリンクしているものの、当のルパンが出てこないため偕成社版では別巻扱い。
ルパンが良く使う別名の〝ラウール〟という青年がでてくるので、彼がもしかしたらルパンでは?とつい期待してしまうが、いろいろ考えるとどうしても別人でしかない。作品の時代設定は1921年で1874年生まれのルパンはこの年だと47歳。この作品に出てくるラウールは20代前半ようだし、祖父や父親も存在しているし、特別活躍することもない。
むしろ、悪役とはいえ変装の名人デストレイシェの方が、よっぽど(奇岩城の頃の)ルパンを思わせたりする。もちろん別人。

【コメント】
「ジェリコ公爵」よりはよっぽどアルセーヌ・ルパン全集の正編に入れて欲しかった番外編。いつだったか児童版の「妖魔と女探偵」は読んだことがあって、そのときは特別面白いという印象はなかった。こっちの完訳版も読むのは2回目で、じっくり落ち着いて読んだせいか3回目にしてようやく良くできてるなぁって感じで楽しめた。別巻きの中では特にお気に入り。映画とかアニメにしたらけっこう面白そうなんだけど。
ちなみに〝ドロテ〟は名前かと思ってたら苗字で、本名はイザベル・ヨランド・ドロテ。

【追記】
「女探偵ドロテ」はフランスで1933年に90分のTVドラマになっていて、頑張ればここでみることも可能。
→ http://www.serietele.com/serie-3497.html


     
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